アンナ・カレーニナ_2

光文社古典新訳文庫で読んでいるので、3篇に分かれる。これは2について。

ブロンスキーの恋心が冷めていき、アンナはいよいよ苦しい状況になっていく・・・というのが物語の本筋だけど、リョーヴィンの農業経営における葛藤は面白い。 そのリョービョンの兄が死に際に彼を称する言葉が、まるで自分に言われているかのように刺さる。

「お前は何も確立しようとなどしていない。これまでずっとそうだったように、独創性を気取っているだけさ。自分がただ単に百姓から搾取しているんじゃなくて、思想に基づいて搾取してるっていいたいんだろう。」
「お前には信念なんてあった試しがないし、これからもない。ただ自尊心を慰めているだけだ」