Ichiro's Opening Day vs. A's

みにいった。

不安な方へ振れれば心は閉じる。見まいとして固く閉じた心の中では、不安はやすやすと恐怖にかわり敵意へと育つ。
その逆もまた厄介だ。崇拝する、同化したがる、寄りかかって執着のできあがり。目も心も開いているようで閉じているのと同じ。

今冷静に振り返れば、イチロー選手に対する高校時代から抱いていた強い憧れは崇拝であって、あまり健全なものではない。こんな存在は他にはなくて、何者かになりたくて、でもなれない、思春期特有のものだったと思うから、これから先一生これほど自分の考えかたに影響を与える存在もないだろう。

イチロー選手自体もきっと他にそういう存在がいたんじゃないかと思う。だから、自分を心の拠り所にしている若者に対して、丁寧に裏切ることなくメッセージを送っている。

2016年にマイアミでみたときよりも明らかに動きは悪く、筋力も低下している。もちろん、それ自体がパフォーマンスの低下を決定づけるわけではなくて、身体運動はもっと複雑だけど、残されたチャンスは少ない。