2023年の5つの文章

peer-protocol

blockstreamの公開したlightning networkのatomic swap protocol。
9月ごろから開発メンバーとなった。

ossへの本格的な参画も、lightning networkのprotocolレベルのプロダクト開発も初めてで、いい経験が出来ている。
lnbookで学んでいた仕様の背景の理解、そしてそこからの応用が見えてきた。 関係する技術スタックも都度、苦労しながら学んでいる。

peerswapはprotocolの完成度は30%程度に見えるし、将来的に使われるものになるかも未知数だ。

Custom messageを使い、自身でなにかを作ることもできるかもしれない。

直観ポンプ

思考の技法-直観ポンプと77の思考術-というのが正式名称。 5000円近くする思想書であり、一日5時間くらいで2週間、長い時間をかけて、本に直接メモを書き込みながらなんとか読んだ。

感覚のみで湧いてきたものが「直感」、思考や経験を基盤として根拠があるものが「直観」であり、この場合には後者が使われる。

直観ポンプとは、ある直観をあぶり出すシナリオであり、本では「奇妙な看守長」が導入として紹介されている。奇妙な看守長のストーリーは、最初に聞くとそれはそうだと直観するが、色々と変数をいじっていくと、信じられなくなっていく。

ここから派生して、ホモ・デウスや、対立するといえる?クオリアと人工意識周辺の議論もなんとなく追っている。生成AIは、このあたりの議論を抑えながら見ると、自分なりの物差しをもつことができるかもしれない。

ざっくりとデネットを知るなら下記の動画がいい。

ライ麦畑でつかまえて

野崎 孝さんの翻訳を読んだ。村上春樹のキャッチャー・イン・ザ・ライもいいみたいだ。 アメリカでは過去に禁書になったこともある小説だが、その内容はバイオレンスなものではない。

主人公のホールデンは、16歳で、全寮制の高校にいるのですが、学業不振によりクリスマス休暇の直前に退学処分となり、実家のあるニューヨークへ戻ります。教師や両親といった大人、社会そのものが欺瞞に満ちていると思いつめ、受け入れることのできないホールデンに居場所は無く、この一人語りも実は、精神病院にて語られている、というショッキングなオチ

ほとんどすべてのことに対して「インチキだ」と感じる青年の心に共感できる部分もある。

戦争と平和

光文社のものを読んでいる。 アンナ・カレーニナに続き、世界最高と言われるトルストイの小説。

相変わらず重厚で、読むのが大変だが、一日2章づつ読み進めている。11月に買ったけど、1月現在、まだ第4巻。
ナターシャが不良貴族でプレイボーイのアナトールにたぶらかされている。 ナターシャは過去、オードリーヘップバーンが演じたようだ。

Rustを学ぶ

greenlightや、Lightning Dev Kitなど、興味がある新しいossのプロダクトもRustが目立つし、まだ開発者も少ない。 ということで勉強している。

golangは、何も考えずにすんなりと読んで書けるし、いろんな引き出しがある。
そのレベルまで持っていきたいと思っているが、まだ遠い感じがしている。 高いレベルのコードを読んで、そこに参加していくのが早道なのだろうなとは思う。

ほか

去年、一昨年と比較すると、本業である組織やマイクロサービスに対する知見が拡大していないことがわかる。
ハラリシリーズ(サピエンス全史、ホモ・デウス)、システムシンキング、欲望の見つけ方、単体テストの考え方、あたりも良かった。